プロジェクトの構成

プロジェクトは以下の3要素で成り立つ


フェーズとフェーズゲート

フェーズは例えば設計や開発、といった切り口もあれば、第一設計フェーズ、第一開発フェーズ、といった切り口もある

フェーズゲートは、フェーズの終了時に行われ、プロジェクトのパフォーマンス及び進捗状況とプロジェクトにおける計画が照合される
以下を確認する

上記を受けて、以下のアクションを決定する

要はプロジェクトにおいて異常が発生していないか、確認するチェックポイント
フェーズゲートはリスクや流動性が高いプロジェクトでは細かく・そうでない場合は比較的長くともよいが、基本的には設定したほうが望ましい。


プロセス群とその構成

各フェーズの進め方


10の知識エリア

# 10の知識エリア 立ち上げ 計画 実行 監視コントロール 終結
1 プロジェクト統合マネジメントプロジェクトやフェーズをどのように進めるのかを定義する知識エリア プロジェクト憲章の作成 プロジェクトマネジメント計画書の作成 プロジェクト作業の指揮、マネジメント
プロジェクト知識のマネジメント
プロジェクト作業の監視、コントロール
統合変更管理
プロジェクトやフェーズの終結
2 プロジェクト・スコープ・マネジメントプロジェクトやフェーズにおける作業範囲や、成果物の設定に関して定義する知識エリア スコープマネジメントの計画
要求事項の収集
スコープの定義
WBSの作成
スコープの妥当性確認
スコープのコントロール
3 プロジェクト・スケジュール・マネジメント納期管理に関する知識エリア スケジュールマネジメントの計画
アクティビティの定義
アクティビティの順序設定
アクティビティ所要期間の見積もり
スケジュールの作成
スケジュールのコントロール
4 プロジェクト・コスト・マネジメントプロジェクトで承認された予算に関する知識エリア コストマネジメントの計画
コストの見積もり
予算の設定
コストのコントロール
5 プロジェクト品質マネジメント生成される成果物やプロジェクトの品質に関する知識エリア 品質マネジメントの計画 品質のマネジメント 品質のコントロール
6 プロジェクト資源マネジメントメンバーなどの人的資源や、物的資源などの管理に関する知識エリア 資源マネジメントの計画
アクティビティ資源の見積もり
資源の獲得
チームの育成
チームのマネジメント
資源のコントロール
7 プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント会議予定を設定し、適切にコミュニケーション内容や方法を管理する知識エリア コミュニケーションマネジメントの計画 コミュニケーションのマネジメント コミュニケーションの監視
8 プロジェクト・リスク・マネジメントプロジェクトにおけるリスクの特定・分析・対応方法、対応策の実行、リスク監視に関する知識エリア リスクマネジメントの計画
リスクの特定
リスクの定性的分析
リスクの定量的分析
リスク対応の計画
リスク対応策の実行 リスクの監視
9 プロジェクト調達マネジメント契約締結やベンダー管理に関する知識エリア 調達マネジメントの計画 調達の実行 調達のコントロール
10 プロジェクト・ステークホルダー・マネジメントステークホルダーの関与度の定義や管理に関する知識エリア ステークホルダーの特定 ステークホルダー・エンゲージメントの計画 ステークホルダー・エンゲージメントのマネジメント ステークホルダー・エンゲージメントの監視

プロジェクトマネジメントの流れ


その他の知識

# 名称 概要 私感
1 テーラリング 全部使わなければならない、というものではなく、適宜プロジェクトに合わせてカスタマイズしろ、ということ
2 段階的詳細化 長期のプロジェクトは最初から詳細化せず、段階を追って徐々に計画を詳細化するとよい 長期プロジェクトの予算の抑え方として、各段階で区切って予算取り(スケジュール)し、次の段階へ進む際にまた別途予算取りする、という方法が考えられる
ただ、この方法はたいていの企業上層部の考え方とマッチしないとも思う(全部終わるのにいくら投資必要なの?)。
よって、これを行うには、各段階でちゃんと投資効果を得られるよう成果を上げつつ進めなければならず、そういう軸で計画を立てていく必要があると思う
そういう意味でもアジャイルやプロトタイピング開発手法にマッチするといえる。
3 SMARTの法則 目標設定の望ましいありかた Specific: 具体的でわかりやすい
Measurable: 測定可能
Accurate・Agreed upon・Achievable: 正確、同意された状態、達成可能
Realistic: 現実的
Timely: 期限がある
4 P.E. Parrishの学習経験に影響を与える5つの学習環境要因 表題の通り
  • 直接性: 媒介される障害がなく、直接対面する環境かどうか。対面が難しい場合は、それに近い環境かどうか
  • 可塑性: 個々の学習者により、フィードバックが変わる予知があるかどうか。また、習得したスキルを個人が関与したことにより、応用できる環境かどうか
  • 切迫性: 自分がやらなければいけないという意識を与える環境であり、かつ、架空の状況でもそのような切迫したビジネスシーンを意識できる環境かどうか
  • 共鳴性: 学習したことで、今までの見方を変えることができる環境かどうか
  • 一貫性: それぞれの学習した内容が最終的に意味を成す1つのまとまりとなり、全体像が見えるようになる環境かどうか
5 エスカレーション 表題の通り
    問題が発生したときに、以下のようなことをしないといけない。丸投げは成長を促さない。
    • 課題の説明
    • 推奨案の提示
    • 根拠の説明
    そのうえで協議、判断を行い対処を進めていく